おとぎ古書店の幻想装画【第10回】番外編 文學のしおり|夜汽車|PIE International

連載10回目は番外編「おとぎ古書店の文學のしおり」をお届けします! ご紹介するのはアンデルセンなどが活躍していた時代の作家、エドガー・アラン・ポーの短編小説『マリー・ロジェの謎』です。

 

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~あらすじ~
母親の宿の手伝いをしていたマリー・ロジェは、パレ・ロワイヤルで香水商をしている店主の目にとまり、売り子(グリゼット)として雇われます。マリーは大変美しく、たちまち評判になりました。
マリーは一年程そこで働いていましたが、急に姿を消して周囲を騒然とさせます。一週間程で戻ってきましたが気落ちしている様子で、まもなく香水商から暇を取って母親のもとで暮らすことになりました。
家に戻り5カ月ほど経った頃、マリーはまた突然失踪します。そして、その4日後、セーヌ川で水死体で発見されるのです。
「モルグ街の事件」を解決し、この事件もパリ警察から助力を求められたC・オーギュスト・デュパンは、このマリー・ロジェの事件を追います。

 


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本作は「モルグ街の殺人」の続編になります。「モルグ街の殺人」のような意外性はなくとも、実際の事件をモチーフに、丹念に推理して思考を重ねていく名探偵オーギュスト・デュパンが丁寧に描かれている作品だと思います。また、マリー・ロジェがパリの香水店の美しいグリゼットだという点も華やかで、想像力が膨らみます。イラストにするに当たって、マリー・ロジェの衣装を着物に、その模様をパリのポスター風にアレンジしました。
今回は連載10回記念なので、マリー・ロジェをイメージした香水瓶のイラストも描きました。香水のイラストは死の意味を持つ黒薔薇と睡蓮の香りをイメージしています。

次回は10月26日更新予定です! 次回もお楽しみに!!