おとぎ古書店の幻想装画【第9回】太陽の東 月の西(ノルウェー民話︎より)|夜汽車|PIE International

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~あらすじ~
ある日、貧しい農家のところに白熊が現れ、お金持ちにするかわりに末娘をもらいたいと言いました。農家の夫婦は娘を説得し、白熊に娘をあげることにしました。娘は白熊と美しい城で暮らすことになりました。夜になると白熊は人間の男に戻りましたが、城には灯りがなかったので、その姿を見ることはできませんでした。
次第に娘は家族が恋しくなり、家に帰りたくなりました。白熊は母親と二人だけで話をしないと約束するなら、少しの間家に帰っても良いと言いました。しかし、家に帰った娘は約束を破って母親と話をしてしまいます。娘の話を聞いた母親は、白熊はトロールに違いないと言い、数本の蝋燭を渡すと蝋燭の灯りで姿を確認するように言いました。
城に戻った娘は夜中に男がベッドで眠ったところで蝋燭に火を灯しました。見ると、そこにいたのは美しい王子でした。王子に一目惚れした娘は思わずキスをしたのですが、その拍子に蝋が垂れてしまい、王子に気付かれてしまいます。
娘に姿を見られた王子は、白熊の姿になるよう魔法をかけた、太陽の東、月の西の城に住む継母の元の行き、その娘である鼻の長いトロールの姫と結婚しなければいけないと言い、城を去ってしまいました。
娘は王子を探す旅に出るのですが……。

 


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~Rough draft~
娘が冒険をして王子様を助けるお話です。手や耳の一部を白熊にして、動物に変わってしまう王子様を悲しげに描こうと思いました。
後半では北風が王子の元に娘を運ぶのですが「海を超えるとても遠い場所」となっているのが気になって『太陽の東 月の西の城』の場所について少し調べてみました。ノルウェー民話が編纂された頃は人類が北極点に到達していない時代なので、白熊に変身させられた王子様や継母の城は、北極点あたりの未知の土地やイメージからきているのではないかと考察しました。
当時の時代背景を考えながら読むのも楽しいです。

次回は9月14日更新、連載10回目の記念バージョンでお届けする予定です! 次回もお楽しみに!!